2010年4月25日日曜日

帰ってきたかい人21面相

小笠原和彦「帰ってきたかい人21面相」現代書館

 1984年に関西で発生したグリコ森永事件は東京のしかも若い人はよく知らないだろうが、阪神から京阪沿線の住人にとっては馴染み深い店や場所で展開された一年に渡って演出された劇場事件だった。

 とうとう時効になった完全犯罪で、株屋説、同和出身説、北朝鮮関与説などが噂される奇怪な事件だった。

 そこでのキツネ目と脅迫テープの少年と思われる二人が主犯として再登場し、五人の失業者と集めて経団連会長を誘拐する。
 世界最大メーカー東洋自動車の元社長を三ヶ月かけて監禁したまま、東洋自動車と政府を脅迫する。身代金は内部留保金の一割といっても3兆円!

 やや政治的な方向もあるがかい人21面相に興味ある人にはこたえられない小説だった。

2010年4月18日日曜日

iPad

 iPad販売延期で、ついついヤフオクで買ってしまいました。

同時に読書スタンドもアマゾンで。

 iPadはまるっきりiPodそのままで、使い易いといえばそうか。キーを打ってるといきなり視力が良くなって運動神経が抜群な錯覚にもなる。

 組み合わせとしては失敗でした。 読書スタンドとしてはサイズでも重量でもiPadは無理。キンドルも微妙だね。 それにしても読書スタンドは30年前とまるで変わってないな。当時まるで興味のなかった経済雑誌なんかには向いているから問題ない。 よほど眼が悪いとかで読書速度が遅い人でないと、単行本は無理。

 たまたま今現在にスカパーのビジネス・ブレークスルーでの「大前研一ライブ」で大前研一がiPadへの評価で「これ米国では優れたノートパソコンとして高い評価を受けている。のでアップルの株価は年内は高いかも知れない」
 確かにノートパソコンだと考えると優れている。読書リーダー「も」ありだろうが。青空に入れなかったので。。

2010年4月13日火曜日

重い本を

昨日言われた、
明日は急に寒くなるみたい、身体冷やさないようにね‥
雨まで降って体調いまいち。おまけに薬も切れて頼んで代行で処方してもらった。一日寝て本を読んでました。
 今読んでいるのは重く分厚い本で、読書はいつもベッドかソファで水平になっているので、重いのは辛い。
 横着な私は数十年前に読書スタンドというのを使っていた。重い電気スタンドのようなものにクリップボードがついて四隅から留め金がついたもの。 今でもある。
http://www.hands-net.jp/goods/11385-001011011
ところがページめくるのが面倒で実用的でないし、重い本は無理。

これをキンドルかiPadに使えるのではないだろうか。
四隅固定しても問題なく片手でこするだけでページをめくれる。
贅沢に二組あれば寝返りしても大丈夫か。(コンテンツの課金条件によるだろうが。ダメなら二冊を交互に読むこともできる)
ページ中でよく落下する問題があったが固定する手段を考えればいいだろう。キンドルのオプションのカバーを読書スタンドに完全に固定しておけばいいだろう。

介護や病床にも育児にも向いているかも。

2010年4月9日金曜日

会員制医療クラブ

 昨夜のこと、新宿で芸能プロや撮影スタジオの経営者と食事してたら、「花粉症は漢方で治った」とすすめられた。しかしかかりつけ医師がいた西新宿のクリニックが閉鎖になったとのことでよく聞くとマリーシア・ガーデン・クリニックというかって私が会員だった処。
 新宿パークタワーにあって、バリ島風の内装で、内科、眼科、エステ、カイロを併設している。受付とナース以外にコンシェルジュがいて案内してくれる。院長は女医で、サイトの掲示文によれば「3月末で閉院。今後は聖蹟セピアタワークリニックと東京ミッドタウンクリニックに引き継ぐ」と。
http://www.mareesia-gcl.jp/index.html

 東京ミッドタウンクリニックも昨年から業績低迷なのか当番医リストもほとんどが院長が占めているし問題もあるらしい。 三井不動産とリゾートトラストとジョンズ・ホプキンス大学病院のJVだけに下降になると責任がむつかしくなるのか。 院長は昭和天皇の持従医だった温厚で真面目が先生だった。

 愛宕グリーンヒルズ森タワーに入っていたクリントエグゼのサイトも閉鎖している。グローバルヘルスケアという会員制医療クラブ(木村銀行wを経て、今はベネフィット・ワンの傘下、元社長の福澤氏はSBI系列の医療機関に転職)からの紹介で、医師はとなりの慈恵医大出身。

 会員制医療クラブといっても、電話サポートや名医紹介などはほとんど使用せず、結局は年一回の人間ドッグしかない。 それでは年会費にしては高すぎるし、入会金もどうか。それに人間ドッグは施設によって検査項目が違うので毎年変えた方がいいかも知れない。

 上記施設はどこも美人コンシェルジュがいて異国風のお茶を出してくれ雰囲気のいい待合室があるのだが、カフェに行くのが目的ではないのだから、そんな待ち時間がない方がいい。 ユニクロやFF業界のようにこだわりのないファスト化していくのかも知れない。

2010年4月8日木曜日

スギハラ・ダラー

手嶋龍一「スギハラ・ダラー」新潮社

 ポーランド系ユダヤ人少年のアンドレイ・フリスクという少年がシベリア鉄道経由でウラジオストックから舞鶴港を経由で神戸に到着。その後横浜を経てシカゴに。

 シカゴ先物市場の黒幕たるレオ・メラメド氏がモデルと目される人物だが、雑誌ではラムズフェルド元国務長官に紹介されたときに手嶋龍一氏に「ブラックマンデーでも市場を閉めなかったのは自由主義の象徴だからだ。かってスターリン共産主義とヒトラー国家社会主義という全体主義の狭間で殺されかけた、私もスギハラ・サバイバルの一員だからだ」と答えたそうだ。 
 スギハラというのは杉原千畝というリトアニア領事館の頃に日本外務省の命に反して6000人のユダヤ人難民にビザを発行して戦後にイスラエルから表彰された失意の外交官。

 アンドレイ少年と同じくユダヤ人少女と日本の少年(その後大阪の相場師に)の三人との友情がこの小説の軸となっている。

 戦後の神戸には異人館通りなどに白系ロシア人がいたものだがユダヤ系も多かったのだろう。白系ロシア人というのは赤色でないという意味で、ソビエト革命政府から敵視される元貴族や富豪や高級役人が多かった。 いかにも目を惹く高貴そうな風貌とか態度とは別にどこか悲しげだった。神戸にモロゾフなどの菓子メーカーやピロシキなどはその系列だ。 
 同じように中国からも革命で追われた華僑が中華同文学校などに師弟を入れていた。同級生にもその系列の華僑がいたが、どこか大人びた雰囲気だった。 同じ中華街でも横浜とは成り立ちが違う。
 神戸の北野町や三宮は懐かしい印象だ。 
 物語はスターリン暴落、ブラックマンデー、911、リーマン・ショックなどの虚実ないまぜたような密度の濃い展開で少々疲れるかも知れない。
  経済と諜報と全体主義と神戸に興味のない人には(たぶん多くの人にとっては)あまり面白くないかも知れない。

2010年4月7日水曜日

圧迫骨折の経皮的椎体形成術

週刊文春の「病院情報ファイル」に関西医科大学の枚方病院の記事がある。

100408病院情報ファイル2010 (圧迫骨折の経皮的椎体形成術)

PVPという手術で、X線CTで確認しながら椎体に注射針で液状の骨セメントを注入する。数時間で固まるという画期的なものだ。一泊二日の入院も可能。

私も圧迫骨折事故の時にこれをやってもらいたかった。ただ絶対安静だけで数週間寝てるだけの入院は大変だった。ただ時間だけを経過させて骨が固まるのを待つだけ。医学の無力さえまで感じたものだった。

先週から腰痛もよくなったし、たまに横になるだけで予防もできるコツを覚えたし。 この病院は以前に勤務していたころ車で前を通ったことのある。