2010年6月7日月曜日

「白夜行」

 来年、堀北真希で映画化されるそうだが、4年前のドラマ版の話。
それで「原作読んでるのだし字幕でないなら10話ほどなら軽い」と思ったが結構ちがう。ね

まあ脚本が違いすぎる。 だから悪いわけでもないけど。

 原作は、ヒロインとヒーロー?が「犯罪常習者というか精神異常者の二人の影」のようなカップルの叙事的な描写。推理小説というよりも 推測小説 としかいいようのない、証拠はないけど間違いない、というか現実世界の2チャンネラーのような狂気と異常性にあったのだが。
 主人公男女の心理とか内面描写がまるでない、原作のここがミステリなのだ。

 うーん、TVドラマ版ではあそこまで主人公たちが泣いたり悩んだりしないでほしかった。 そういう意味で脇役のキャスティングと演技が映える。
 山田孝之の甘いイケメンも羨ましい。

 脚本版での「太陽」とか「風とともに去りぬ」強調などはとてもいい。白夜というのも本来はこういう意図だったのかと再認識。反省
 原作は人にあげたので記憶だが、図書館司書、養母と友人への犯行も追加だったか。イケメンでセレブな嫌味な男が第二の探偵になるところも光る。
 ただ原作とドラマのどうにもならない時間差で、少年少女の貧しい下町がドラマでは非現実的になってしまった。その代わり、徐々にケータイが普及していくところとか、警察を警戒して二人は必ず  片方が公衆電話を使うなど演出に神経を使っている。時代でいえば後半でのITバブルでのブランドやIT企業がよく取り入れられている。
 東野圭吾には「どちらかが・・殺した」のような単行本では真犯人を特定しない形式の推理小説があるが、これはそれ以上。そもそも犯行だったかも最後まで明かさない形式。

 たぶん東野圭吾で現在は最高の小説だけに来春の映画が楽しみだ。