2011年3月26日土曜日

週末読書

 高血圧の割に人生で数回貧血になったことがある。 なぜか今月は二回貧血になってしまった。
 地震のあと会議室で寝ていて起きようとしたら目眩がして後頭部を打って出血した。 先週にメールを打っていて机から立とうとして視界が暗くなって机の角で肋骨を打った。
 どうも動くのも怖くて寝てたのだが、暇なので本を読んでいた。 iPadとAmazonのおかげで寝たまま注文できる。
 ビジネス書を除いてよかったのが・・
 貴志祐介「ダークゾーン」  SFホラーで、主人公である将棋セミプロの大学生が気がつくと、赤軍の王将にさせられ、17人の友人らが飛車や角や歩のような役割の怪物になっている。 場所はどこか異空間にある軍艦島が盤で、ライバルの青軍の王将ら18匹の怪物と戦う運命にあるらしい。 名人戦のように先に四勝した方が勝ちだが、でも勝負のあとどうなるかも分からないまま死闘する。 ロープレの団体戦のような狂った話なのだが、いつのまにか集中してしまう。

 東野圭吾「麒麟の翼」 日本橋署の加賀刑事の「新参者」の続編だが、オムニバス形式でなく長編で読みやすい。 
 貴志祐介にしても安定した作風というか悪く言うとパターン化した職人作で、楽しめるが古い読者には驚きはない。 あまり読んでない人にはお薦めです。
 ネタバレでもないのだが、両書とも、容疑者が警察から逃げようとして交通事故にあって瀕死の重傷で意識不明になるという共通の部分がある。まったくの偶然だが。

 李永鐘「後継者 金正恩」 これはここ10年の北朝鮮ものでも最も新たな情報の多い緻密でよく調査された本ではないだろうか。 「金正日の料理人」に並ぶ名著だ。寿司職人・藤本健二氏は勇気あるメモと正直な筆致によるもので比較するものではないだろうが。

 ラ・トゥール代官山のモデルルーム。



はい、どれもこれもあまりにマイナーな人生ですね。