今日13時から、5月5日に撮影される映画「浅草堂酔夢譚」の現場リハーサル。
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世界最長の99分ワンカット映画。最初から最後まで一台のカメラだけでの長回し。
浅草公会堂に本番には1000人の観客兼エキストラの前で、フロント、大ホール席と舞台、三階席と三階ロビー、階段、舞台袖、楽屋通路、楽屋、また舞台へとカメラと俳優が移動しながら99分の撮影と演技が進行する。
映画の時間としては、18年前の回想シーンを除けば、5月5日の数時間。
父と娘のすれ違いの物語で、さあ99分後の二人の結末はどうなるか。懐中時計とケータイ、似顔絵、紙芝居、母の死亡年齢と娘の誕生日などが伏線になって後半で回収されていく。
謎の紙芝居師の予言の鍵になるのが黒い服を着たマジシャンと双子の従者になる。 このマジシャンは俳優との雰囲気に合っていて想定以上にハマリ役になるだろう。
今日は現実の大江戸バンドセッションというバンド大会の実演中の間をぬってリハーサルが続いていた。 若い俳優やスタッフらの熱気とか礼儀正しさが素晴らしい。
99分のワンカット映画に18年間の物語を描写するということは、カメラの動きだけを中心に時間軸を組み立てなければならない。 そのため実際の脚本を読むと、どうも聞いた話と違うような、えー?と意味不明のとことがあったのだが、今日すべての疑問が氷解した。
企画と脚本とも、脚本と演出とも、まして視聴者の印象も違う。私の読みの浅さに反省した。
たぶん俳優にも一部はよくわからないまま参加した人もいたようだ。
このあたり映画経験ないと誤解されかねない鬼門があることを実感した。(全編ワンカットなんだから頭の切り替えが難しい。本当に難しい)
すべてを理解している、そもそもの企画をし、これを一年以上前から提案を受けながらいまいち納得できなかった私とはもちろん違う、脚本兼務の荻野監督ならでは。
5月5日は撮影日だが99分の全ての演技も撮影も行われ、映画版で追加されるのはエンドロールと画面中のスーパーだけという、まあ「エキストラ体験」と同日に「映画試写会ご招待」にちかい。