2010年2月6日土曜日

「ユダヤ警官同盟」上下

ユダヤ警官同盟〈上〉 (新潮文庫) (文庫)

マイケル シェイボン (著), Michael Chabon (原著), 黒原 敏行 (翻訳)

 PKディック「高い城の男」のような架空歴史物。 ドイツに原爆の落とされた第二次大戦後にアラスカにユダヤ人自治州が期間限定でできる。イスラエル建国は失敗し、自治州の期限もあと二ヶ月しかない。 その時期にヘロイン中毒のチェスプレーヤーの殺人事件がおこる。被害者はかって天童と言われ奇跡を起こす救世主という噂のある男。 その殺人事件を捜査するアル中の刑事。

 当然だが登場人物はユダヤ人ばかりで、いまいち理解できない文化や言動に悩まされる。表現も詳細すぎて人物や行動を描写するのに1ページ以上使うときもあり、翻訳者も大変だろう。
 物語としてへ展開も早いし、人物とその相互関係も興味深いもので読ませるのだが、日本人としては面白いとか理解できるものだろうか。

 「このミス」海外部門で三位だったが違うような。。