2009年3月7日土曜日

「金正日の料理人」





金正日の料理人―間近で見た独裁者の素顔
(扶桑社文庫)780円
藤本 健二 (著)
http://www.amazon.co.jp/s/ref=nb_ss_gw?__mk_ja_JP=%83J%83%5E%83J%83i&url=search-alias%3Daps&field-keywords=%8B%E0%90%B3%93%FA
 単行本の二冊の合本であとがきで後継者問題を寄せているというので買いなおす。

 この寿司職人の三冊の単行本は読んでいるが、文庫になって捨てて本棚スペースを省略できるかと思ったが、写真とか省略があるので四冊になってしまった。

 金正日の私生活の暴露という意味ではもっとも立体的でわかりやすい。
たしかに外務省高官、金正日の従兄弟、警備兵、黄労働党書記、拉致された映画監督などの暴露本もそれなりだが、生活を接した密度が違う。

 グルメで、映画が好き(一握りの観客のために朝鮮語に吹き替えているそうだ)西洋のセレブなリゾートへの憧れ、涙もろく、気配りがあるが、気まぐれで冷酷。 四ヶ月禁酒したり、禁煙したり、ダイエットしたりの忍耐もある。続いてないけど、

 反面では体験がひどく偏っている。 長男の金正男について帰国するまで存在すら知らなかったり、政治とか軍事とか外交とか公の視点が全く欠けている。
 13年いてほとんど朝鮮語を知らないというか習ってないのも奇異な感じがする。(上の方針か)

 金正日は相手のよって、いろいろな顔を使い分けているようだ。