2010年3月28日日曜日

「ロスト・シンボル」

ダン・ブラウン「ロスト・シンボル」角川書店

 上巻の前半はどうも退屈で、登場人物が少ないのはいいが場面も少ない。 猟奇的な事件を前にして主人公と日系女性CIA局長との敵意むき出しの延々とした会話に萎える。途中からはいつもの小さな謎を出しては半場解決するを繰り返す本調子になる。

 シリーズとしてはあまりラングレン教授の活躍がなく、むしろ進行を妨害しているのでは? 師匠に与えられた課題を熱心に解く優等生のようだ。  閉所恐怖症でMRIにも瞑想と妄想が必要というのも実感。

 フリーメイソンと33の数字にこだわる点で、脊椎の33?というのも、腰痛持ちには共感。それじゃ33クラブのある東京ディズニーランドも関係なるのか。

 ワシントンDCの一日観光旅行には、ローマやパリ以上に行きたくなった。饒舌な説明おおくて、驚きは多いが大きくはない。 愛国心あって原理主義者でないアメリカ人でないと面白くないのではなだろうか。。ダメ本というのではないが期待が大きすぎた。 文庫になってから読んでも十分。

 口絵の写真や下巻カバー裏の地図は早めに見ておくこと。下巻にのみに登場人物表も早めに見ておく方がいい。